妹がすみっコぐらしが好きで、いろんなグッズを買っています。猫とかトカゲとかとんかつとかいろいろなキャラクターがいて、確かにおもしろそうです。でも妹。普段日常的に、猫よりもトカゲよりもとんかつよりも隅っこにいるのは、兄だぞ。
毎日隅っこをとっとことっとこ爆走しています。別にそれが嫌というわけではありません。隅っこにいたって、それなりに友達はいますし、至ってまともに話せるし。そりゃウェイ系に話しかけられたらオーバーヒートしますけど。あいつらすぐ掃除押し付けてくるし。まぁ、やるんですけど。
一時期真ん中にどうにかして入ろうと頑張っていたんですけど、ニュートン先生の万有引力は偉大で、すぐ隅っこに引き寄せられます。
そんな僕でもウェイ系とつるんでいた時期があります。まぁ、地獄でした。会話のラリーがすごくて、錦織対ナダルなんじゃないかってくらい早くて、ビビりました。会話はキャッチボールって言われるんですけど、もう150キロの剛速球。大谷翔平だらけのキャッチボール。僕の目の前で繰り広げられるプロ野球。ホームランの打ち合い。助けてニュートン。ホームに帰らして。
人間関係というものは食物連鎖のようなものだとおもいます。ライオンがいて、羊がいて、その下の下くらいに、僕がいて。羊はライオンに勝てないように、僕はウェイ系に勝てません。
しかし、そもそも人間関係の中に弱肉強食の恐ろしい社会があると思うことが間違っているような気もします。ウェイ系だって同じ人間です。たぶん。福沢諭吉も人間みな平等だって言ってます。天は人の上に人を作らずって言っています。その割には、僕の種族値低すぎる気もするんですけど。ねぇ、諭吉。
いや、よく考えると、割と全然平等じゃありません。みんなは今花火大会に行っていて、僕はというとネットポチポチです。花火が打ちあがっているのに対して、僕は家であまりの暑さに干上がっています。そもそも花火大会があることすら知りませんでした。諸行無常。
そんなことを考えていたら、すみっコぐらしに興味がわいてきました。一体どんな日陰者がいるんでしょうか。仲間が欲しい。そう思って調べました。
もう、幻滅。どこがすみっコなの。え、てっきり教室の隅とかで寝たふりをしたり、ペアワークで一人余って先生の目をかいくぐりながら時間をつぶしていたりしているものだと思っていました。もう、みんな仲良し。
もうこんなの、すみっコの風上にも置けません。本当にこの世界の片隅にいるのは、すずでも松本穂香でもありません。
僕です。