ドッドトドドウドドドウドドドウ、という、宮沢賢治の「風の又三郎」の一節があるんですけど、多分宮沢賢治が今生きていたらドッドドドドドッドドッドダダドドダダウドウウウくらいまで行くと思います。寒いことこの上ありません。
学校に向かうため外に出て、着いた頃にはもうギリ鳥類なんじゃないかってほど、鳥肌が凄かったです。1時間目の世界史も頭に入らないほどの寒さ。
2時間目あたりから、これはおかしいな、と思い始めました。いくらなんでも寒すぎる。頭が痛い。これはこの授業が訳のわからない数学だからじゃない。
3時間目、死。流石にこれはおかしいと思い、保健室に向かいました。恐らく38.2はあるはずです。絶対。
39.1。兵庫の過去最高気温を超えました。やったー。
アレですね。自分の予想よりも熱が上の時って、あるんですね。僕も半分、どうせ熱ないんだろうな〜と思っていました。
隔離室へ。お母さんが迎えにきてくれるそうです。30分後にはくるとのこと。
暇です。
時々通り過ぎる生徒の声が聞こえます。教室に向かう女子高生の声。「えーなんでこの部屋電気ついてるのー?」「あ、多分中に菌がいるんでしょ。」「あー。」あのー、僕自体は菌じゃないです。
震えと頭痛と暇で死にそうになります。耐えられません。いや、耐えれます。花でさえ北風に耐え、春を待っているのですから。そうです。僕は花びらです。ひらひらと舞い、母を待つ花びら。ひらひら。ひらひらひら〜。
苦しすぎて自分を花びらだと錯覚しているとお母さんが来ました。こっちは悪寒が凄い速さで走っているというのに、うちのオカンはゆっくりきました。焦った感出してますけど、多分一息ついてからきてます、この人。だって服割とオシャレだし。
車に乗り、とりあえず家に着き、布団に入りました。神様は月火水木金で地球を作って、日曜は休憩したと言われていますが、実は日曜は布団を作っていたのではないでしょうか。布団こそ神の産物なのではないでしょうか。
3時。妹生還。妹の熱を測ると、38度。終わった。一家は絶望に陥りました。コロナかインフルか。まだインフルの方がマシです。コロナだったら父母も働きにいけません。
病院は、人が異様に少なかったです。割とすぐ診察できました。
僕が知らない間に医療は発達しているもので、インフルとコロナが同時に検査できる奴があるそうです。便利な時代だなーと思ったら、鼻に綿棒を入れられて、おおよそ鼻に対する扱いではないグリグリをされました。技術は進歩しても、これなんとかならないんですかね?
結果を待ちます。コロナか、インフルか。はたまた両方か。妹がコロナで僕がインフルの可能性だってあります。ないとは思いますがどっちもただの風邪の可能性もあります。その数、なんと16通り。
結果発表。格付けチェックを思い出しました。
2人とも、ただの風邪。
おかしい、と思ったのは僕だけではなく、医者もでした。明日まだ熱があったら検査においで、と言われ、帰りました。
夜は地獄でした。下痢に続く下痢。トイレと自室のシャトルランでした。
ムンクくらいげっそりした顔で朝を迎え、熱があったのでもう一度病院へ。
鼻スマッシャー(命名権、UR)を受け、結果を待ちます。コロナか、インフルか。はたまた両方か。妹がコロナで僕がインフルの可能性だってあります。ないとは思いますがどっちもただの風邪の可能性もあります。その数、なんと16通り。
結果発表。格付けチェックを思い出しました。
2人とも、ただの風邪。
デジャヴ。
学校をサボれるのはいいんですけど、授業に置いていかれるのは嫌です。物理とかもう訳わからないし。あの眼鏡の物理教師、テスト地味に難しいし。顔面殴って「これが物理だ!」とか言ってやりたいくらい、訳わかりません。
技術が進歩して暗記パンと、鼻スマッシャーに変わる検査方法が生み出されるのを待つばかりです。トイレ行ってきます。