学生日記

大学生です。嫌な人が増えたので筋トレ始めました。

数ガクッ

スーツを着た人がどこからともなく現れて、恐らくこの世界のものではない言語を45分間喋り続けて帰っていく地獄の時間があるんですけど、知ってますか?数学って言うんですけど。

小学生の頃から周りに「算数は諦めよう」と言われてきました。計算どころか、分度器も使えない。コンパスも使えない。定規を使っても線はガタガタ。もう算数以前でした。計算なんてしている場合ではありません。算数なのに。

日本社会に小学校留年という概念が無かったことが功を奏して、なんとか卒業した小6。そこからもう5年が経ちました。算数は数学へと進化し、教科書はなんか独り言を言い始めました。あの頃いた「三角くん」「四角くん」はもういません。おはじきを使っての計算も、もうありません。本当に殺伐としています。証明に続く証明。計算ミスしたらおハジキされそうな雰囲気すらあります。そんな数学ですが、

耐えてます。小指一本で耐えてます。

気を抜くと振り落とされそうなんですけど、シートベルトなしでジェットコースター乗ってる感じなんですけど、

耐えてます。ギリギリ。遠心力で。

そんなこんなで10年くらい付き合ってきた数学ですが、正直別れたいです。正直タイプじゃないっていうか、あいつ、僕が頑張って作った(解いた)料理(計算)、絶対余らすんですよ。絶対割り切れるはずなのに、なぜか出てきた答えは267/2。パタン(教科書を占める音)ボッ(教科書を燃やす音)

それで別れ話を切り出しました。僕の方から。もうそろそろ、別れよう、と。長い間付き合ってきたけど、そろそろ限界です、と。きっとまたいい人ができるよ。

そしたらあいつ、前両親に話しちゃったから、4月まで待ってくれと言い始めました。最初は嫌だと言ったんですが、もう10年の仲ですし、もう少し待ってあげようと思いました。あと4ヶ月。待つことにしました。

それで今、眉間にシワをよせつつ、低い声で「は?」と唸りながらxとyを求めるすね毛の濃い男がシートベルトなしで椅子に座っています。ジェットコースターの残りはまだまだあるようです。はぁ。